【守谷・塾・桜ゼミナール】何が真実?ICTは本当にいいの?
今回の後期中間テストで2回連続過去最高を更新した生徒がいます。初の400点超えです。ひとつ壁を超えましたね。
桜ゼミナールでは、毎回誰かしら5科合計最高更新、各教科多くの生徒が最高を更新していきます。当たり前のように毎回更新していきますが、これは他の塾では普通ではありません。ありえないと言っても過言ではないでしょう。なぜ上がるのか?それはもちろん生徒が頑張っているからです。習い事を初めてどこまで上達できるかは、本人の努力によるところが大きいと思います。もちろん指導者の指導力も大事です。ですが、最終的には本人が努力しない限り上達はしません。塾もそうです。私の力で生徒達の力が上がったとは微塵も思っていません。生徒が頑張ったから成績が上がったのです。私がしたことは、正しい勉強方法と結果の出るやり方を伝え、普通に授業をしただけです。定期テストはシンプルです。何をやればいいか明確です。あとはやらせきるかどうか、そこにかかっています。
さて、本日のテーマは、「何が真実?ICTは本当にいいの?」です。文部科学省ではGIGAスクール構想を打ち出し、ICTを活用して教育改革を行おうとしています。1人1台の端末が渡されてICTを活用した授業が本格化していきます。どこの私立高校も「ICT、ICT」、文科省も「ICT、ICT」と言っています。シンプルなメッセージとして分かりやすくていいのですが、実際にICTを活用して成績面で何か成果が出ているのでしょうか?エビデンス(証拠や根拠)はあるのでしょうか?実はICTを活用していくことで成績が下がるというデータがあります。成績が上がったというデータはなく、下がったデータだけがあります。これは日本を含め、他の国でも同様の結果となっています。詳しくはこちら
現場の感覚で言うと、下がったデータの方が納得がいきます。紙の媒体もあってデジタルの媒体もある、意識が散るんですよね。なるべく一つに集約した方がいいです。入口が1つだと迷わないですが、入口が2つあるとまずはどっちにしようかなとスタートから考えることになります。この時点でエネルギーを使っています。入口は1つ(紙媒体)にして、タブレットなどの端末は必要な時だけ使うようにすると上手くいくと思います。でも実際は、上手く活用できる人は少ないと思います。デジタル端末では色々なものも見れますしね。誘惑が多いです。いっそタブレットがない方が上手くいくと思います。
ICTを活用させて上手く成果を得たいのなら、紙媒体はいっそ全て廃止するようにするということをやらない限り上手くいかないのではないでしょうか?10年後は分かりません。今は1歳児でも直感でスマホを操作できたりする子もいます。当たり前のように小さい頃から使い慣れた人ならICTを活用した授業も上手く可能性はあります。でも、今の小学生くらいまではICTを活用した授業が上手くいくイメージが持てないというのが正直なところです。もちろん上手く活用している人もいますが、全体としてみるとそれはごく少数になります。
このように何が真実か?は1つの情報だけでは判断できません。違った角度から物事を見る視点が大事になります。情報過多の時代、正しく読み取る力が求められます。
例えば公民の教科書で「合計特殊出生率」というのが出てきます。合計特殊出生率は大体約1.3くらいですが、これは15歳~49歳までの女性が一生のうちに子どもを何人産むかという数値を表しています。この授業をする時に、「違和感を持ってほしい」という話を毎回しています。「1.3という数値だけ見れば1人っ子の方が多いという意味になるよね。3人に2人は1人っ子になるけど、周りの友達を見て1人っ子の方が多い?そうじゃないよね?じゃあこの1.3という数値は何なの?嘘なの?」という話をします。そして、「この合計特殊出生率というのは、未婚の女性も含まれている数値なんだよ。そして、合計特殊出生率とは別に合計結婚出生率というのがあって、この数値は1.7~1.9で推移している。合計結婚出生率というのは、結婚した女性が生涯何人の子どもを産むかという数値なんだけど、約2人の子どもを産むという結果になってるんだ。」という話をします。教科書にはなぜか合計特殊出生率しか出てきません。これでは偏った見方になってしまいます。これだけだと本当の問題点が見えてこないんですよね。未婚率の上昇が合計特殊出生率を下げています。これが真実です。保育所が少ないとかという問題はありますが、そんなことよりも本当は結婚する人の割合が低くなっていることが原因です。では未婚率を下げればいいのか?生涯独身でいいという人もいるでしょう。でも稼ぎがあったら本当は結婚したいという人もいるのではないでしょうか?では本当の問題は収入が少ないからなのか?と、どんどん掘り下げていかないといけません。こういう見方や考え方をしてほしいという話を授業でします。
何が真実なのか?情報過多の時代、正しく読み取る力はとても大事だと思います。ポイントは違った角度から物事を見てみることです。一番分かりやすいのは、反対の見方をするということです。その上で総合的にどういう判断をするのか、を考える癖をつけておくと社会に出ても人とは少し違った視点で物事を見ることができます。本質を理解しやすくなるのではないでしょうか?いつもこんな感じで授業をしているわけではないですけど、私が違和感を感じた時は少なくとも生徒に伝えています。この考え方、授業、賛否両論あるかと思いますが、継続していきたいと思います。ご一読頂きましてありがとうございました。
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